どうでもいい境界線の話

 先日、20数年来の友人2人と3人で近所の居酒屋に飲みに行きました。酔った席でのおじさん達のちょっとしたお話です。

ちなみに、友人の1人は少し前に当社で「焼肉セット」を買ってくれました。

 

「この前はありがとね。おいしかった?」

「むちゃくちゃおいしかった。また、頼むわー。でもひとこと言いたいことがある。あれ、焼肉セットでしょ。『カルビ』って書いてないやん。」

「はぁ?・・・・『カルビ』って『バラ肉』だけど・・・。」

「そんなことは知っとるわー!! 焼肉セットなら『バラ肉』って書かずに『カルビ』って書いとけよ。焼肉をうたった時点で『カルビ』になるんだよ!」

 

「えーーーーっ!ちょっと意味がわからなーーい。うちは肉店なので『バラ肉』でいいと思うけど・・・。」

 

「いいか!俺が言いたいのは、普通に販売する時は『バラ肉』じゃないとダメだ。でも、焼肉が絡んだら『カルビ』だ。お前、焼肉屋に言って『バラ肉ください』とは言わんだろ?」

 

「そりゃそうだけど・・・。そもそもカルビなんて部位ないし・・。」

 

ここで若い人ならスマホで調べたりするのかもしれませんが、酔っ払ったおじさんたちはそんなことはしません。こういう時のおじさん達は「調べたら負け」なんです。自分の知識でなんとかしようと必死なのです。会社では若い人たちに「調べりゃわかるだろ」とか言ってるんですけどね。

 

そんなこんなで、しばらく熱いカルビ討論を繰り広げていると、もう1人の友人が

 

「焼肉にして食べるぞって決めた時点でカルビでよくない? もしくは焼肉するために味がついた時でもいいけど・・・。」

「『焼肉セット』を買っても全員が焼肉にするかはわからないよね。だからまだ『バラ肉』。でも買った人が焼肉しようと思った時それは『カルビ』それでどう?」

 

「おぉーーーー!! 素晴らしい!! それだ!!」

「よぉし、ルールも決まったことだし、もう一回乾杯するかーーー!!」

 

ということで『バラ肉』と『カルビ』の境界線はいまだにわかりませんが、当社の『焼肉セット』は今まで通り『バラ肉』と記載させていただきます。ただし、お客様が焼肉として食べると決めた時点で『カルビ』となります。

 

以上、おじさん達の居酒屋でのどうでもいい話でした。